2024/07/30 14:50

7/11に開催された「福祉用具研修会in新潟」の振り返りです。

他に興味深い展示としては、ハカルプラス株式会社さまCAREaiシリーズがありました。

CAREaiシリーズは医療・介護用の通報システムで、ナースコールおよび徘徊老人検知目的での使用を想定しています。

このCAREaiシリーズの興味深い点は、一部製品でコンセント間通信という通信方式を使える点です。


コンセント間通信とは、電源ケーブルを通信ケーブル代わりにして通信を行う技術です。現在では光通信ケーブルを使った通信が一般的ですが、コンセント間通信は1980年代から実用化されていました。ノイズが入りやすい、離れた距離の通信に向かないなどの欠点があり、コンセント間通信はその後あまり使われなくなりますが、近年では再評価されてきています。前述の欠点は裏を返せば、通信の質を問題としない近距離の通信では使いやすいということでもあります。そのため、現在ではトンネル内や駐車場内といった場所でのデータ通信に使われている場合もあります。

CAREaiシリーズのコンセント間通信の最大の強みは、既存の電源コンセントがあればシステムを利用できる点です。つまり、Wi-Fi通信の通信範囲に悩まされることもなければ、新しく通信ケーブルを敷設するコストもかかりません。

ローコストかつ簡便にシステムを構築したい事業者にとってひとつの答えになりそうです。